コブ超上級者[C]の滑り-Ⅱ
もっとコブ超上級者[C]の滑りを見てみましょう。
- 撮影場所
ムイカリゾート(新潟県南魚沼市小栗山)
ファルコンコース上部
最大斜度 23度、標高 約 700m 地点
第3ペアリフトを右に見て滑走
映像の向かって左側にリフトあり
- 日時
2022年1月10日(月)祝日、晴れ、コブ斜面。
- スキーヤー
クラウン資格所持、モーグラ
まずは滑りを見てみましょう。
再生方法 ⇒ 画面左下にアイコンがあります。
▶ :再生開始
:再生停止
再生設定変更 ⇒ 画面右下にアイコンがあります。
:全画面表示で再生、ESCキーで元に戻る
:再生速度変更
:音量調整
コブ超上級者[C]の滑り-超スロー再生
コブの裏側に回り込みながら、滑るところはとても参考になります。
ただ、一見、ズルドン滑りなのですが「ズルなしドン」なのです。
ここが、難しいところです。
通常はコブの裏側でコブを削りながらスピードコントロールをするのですが、
コブの溝、ないしは次のコブの表側にドンと着地してスピード制御しています。
このあたりを超スロー再生映像で見てください。
再生速度を
0.03 秒 ⇒ 1.00 秒 (0.03 倍速)
に超スロー再生しています。
この映像をよく見ると
フォールラインに向かって
右(時計回り)ターン の方が
左(反時計回り)ターン
よりもスキー板の浮き上がりがより大きく、楽にターンをしているように見えます。
その理由は
左右の脚力の差のためか
左右の腕力の差のためか
コブの左右の形状の違いのためか
利足による差なのか
他の理由によるものか
は私にはよく分かりません。
補足 2024/8/30 追記
疑問を投げかけていたら滑走者本人から以下のような答えが返ってきました。
[Anser]
右回りが左回りより浮くのは利き足が右足の人がほとんどで
左回り(右回りが苦手)で止めようとしてる人が世の中には多いです。
すなわちホールラインを上から見て右の溝が掘れて右のコブが育つので
(エアー台の様なえぐれた溝)
右回りの初動で浮き上がるのが左回りより多くなるラインがほとんどです。
[/Anser]
コブの進入にはある程度のスピードと自ら踏み切ってエアーターン
が重要とのアドバイスもありました。
・・・この部分も納得です。
それからどうも私も利き足が右足で左回り(右回りが苦手)で止めようとしてる人の一人のようです。
[/補足]
コブ超上級者[C]のフォーム
コブ超上級者[C]の滑りのすごいところは、フォームが崩れないことです。
下記の画像は
通常再生映像(最上段)
0:04/0:17 と 0:05/0:17
超スロー再生映像(上段)
0:27/2:46 と 1:12/2:46
それぞれの時点での映像を重ねたものです。
ピンクのラインは、滑り降りた軌跡です。
これを見ると、ターン開始時と+2ターン(1周期)終了後のフォームはほぼ同じであること分かります。
さらには、青色楕円形Aの部分を見てください。
雪がモケモケのまま残っています。
これはスキー板が雪に接触せず、エアーターンしたためです。
なぜすごいのでしょうか。
それは、この映像の時点[B]がターンをするとき最も混乱する不安定な時だからです。
にもかかわらずフォームが安定している。
だからすごいのです。
この時点においては、自分の右足、左足が
[外足、内足]、[谷足、山足]
のいずれに該当するかわからなくなるのです。
どちらの足に加重したら良いかわからなくなる一瞬なのです。
このまま緑色矢印のようにコースアウトしてしまうケースよくありますよね。
外足,内足、谷足,山足
それではもう少し詳しく見ていきましょう。
外足,内足、谷足,山足の関係が分かるようにしてみました。
- 谷足,山足
谷側にある足が谷足、山側にある足が山足、これは簡単に理解できます。
- 外足,内足
これを理解するのが難しい。
上図、青色領域で右、時計回りのターンをしている時
ターン弧の中心×に近い足が内足、
ターン弧の中心×に遠い足が外足。
緑色領域で左、反時計回りのターンをしている時
ターン弧の中心Yに近い足が内足、
ターン弧の中心Yに遠い足が外足。
外足,内足、谷足,山足の認定
それではどちらの足が、谷足,山足、外足,内足に該当するのか具体的に見ていきます。
青色の領域では
右足-内足、山足
左足-外足、谷足
の関係にあります。
ところが、B点を通過し緑色の領域に入ると
ターン弧の中心×がYに移動し
右足-外足、山足
左足-内足、谷足
となり、外足,内足の関係が右足,左足で反転します。
補足
ちなみに、A,C点では、
谷足,山足の関係が右足,左足で反転します。
外足,内足の関係は変化しません。
外足、谷足荷重
私は、谷足荷重と言われながら練習してきました。
今は外足荷重がテーマのようです。
B点を通過しターン弧の中心×がYに移動したところで混乱、外足荷重ができなくなり、
谷足に乗ったままコースアウト失敗のケースが多いように思います。
混乱回避
混乱を回避するには、B点で一旦停止し、外足に乗り直せば良いはずです。
上級者はB点にドンと着雪し外足に乗り換えています。
現状、私はコブの裏側をズルズルと雪を削りながらB点に着雪し、外足に乗り直しています。
これすら私には難しい。
混乱回避Ⅱ
もっと簡単に混乱を回避する方法はないのでしょうか。
ターン弧の中心×をYに移動させるから、B点で、外足,内足の関係が右足,左足で反転してしまいます。
だったら、ターン弧の中心×をYに移動させず、そのままB点を通過してしまえばよいはずです。
そしてバックしてB点まで戻って、ほぼ停止した状態で、ターン弧の中心×をYに移動させ、
おもむろに、外足,内足の関係を右足,左足で反転させればよいのです。
(上図、追加黒色線参照)
これで混乱は回避できます。
これが私の現状です。
ここからの脱却、来シーズンこそ!