さくら VPS メ-ル サ-バ
Postfix インスト-ル確認
ここまでで Postfix のインスト-ルが完了しました。
	 引き続き、Postfix のステ-タスをみてインスト-ルできたか確認します。
	 シリアルコンソ-ル(β版)を開き、
	 yamada@********:~$ sudo systemctl status postfix
	 ● postfix.service - Postfix Mail Transport Agent
   Loaded: loaded (/lib/systemd/system/postfix.service; enabled; vendor preset:
   Active: active (exited) since Wed 2020-08-12 17:06:22 JST; 9min ago
 	 Main PID: 1639 (code=exited, status=0/SUCCESS)
    Tasks: 0 (limit: 524)
   CGroup: /system.slice/postfix.service
   ・・・・・・・
	 のように見えれば OK です。
   次に、開いているポ-トを確認します。
   $ ss -atl
  
のように見えれば OK です。
	 Postfix の初期設定は
	 $ sudo dpkg-reconfigure postfix
	 でも再設定できます。
	 基本ディフォルトで十分ですので、これは飛ばしてもよいと思います。
 	 Postfix の最終設定は、
   /etc/postfix/main.cf
   /etc/postfix/master.cf
	 で行います。
Postfix 設定ファイル修正
基本的な部分について Postfix 設定ファイル
	 /etc/postfix/main.cf
   を2箇所 myhostname を修正します。
- myhostname   
さくら VPS で Postfix をインスト-ルすると 最後から11行ほど手前にある myhostname は
myhostname = ik*-***-*****.vs.sakura.ne.jp
となっています。
さくら VPS メ-ル サ-バ作成準備
の中で、メ-ルサ-バ名は mail.70vps.net としました。
よって、これを
myhostname = mail.70vps.net
に変更します。
 - mynetworks
41行目あたりにメ-ルを送信できるネットワ-クに自分が利用している PC 端末のグロ-バル IP アドレス を追記します。
このアドレスは あなたの利用しているIPアドレス に行くとわかります。
mynetworks = 127.0.0.0/8 [::ffff:127.0.0.0]/104 [::1]/128
↓
mynetworks =
127.0.0.0/8 [::ffff:127.0.0.0]/104 [::1]/128 100.101.102.103
に変更します。
100.101.102.103 は例です。
mynetworks は全面的に信頼するネットワ-クです。
「127.0.0.0/8」 は、ループバックアドレスと規定されている特殊なIPアドレスで、 ループバックというのは、宛先にこの IP アドレスを指定してデータを送信すると、 自身に宛てたものとして戻ってくるという意味です。
簡単に言うとメ-ルサ-バと自分の PC の IP アドレスは信用することになります。
ただ、この mynetworks の変更は、さくら VPS ではあまり御利益がないようです。
自分の PC メ-ラからだしたメ-ルがうまくリレ-配送されないときは設定してください。
この項目で不用意に IP を指定してしまうと、外部からのスパムメールを送信する「不正中継」 に利用されてしまうので注意してください。 
シリアルコンソ-ル(β版)を開き、
	 yamada@********:~$ sudo nano /etc/postfix/main.cf
   とし修正後
   Ctrl + o
	 Enter
	 Ctrl + x
	 で終了します。
   その後 Postfix を起動します。
   $ sudo systemctl start postfix
Postfix 接続テスト
telnet コマンドを使用して接続テストをします。
	 SMTP ポ-ト(25番)に接続してテストメ-ルを送信します。
   宛先メ-ルアドレスに指定するユ-ザ-は
  さくら VPS メ-ル サ-バ作成準備-2
   の冒頭部分で作成しました。
   送信元ユ-ザ-:yamada@70vps.net
   宛て先ユ-ザ-:tanaka@70vps.net
   ロ-カルホストの25番ポ-トにアクセスします。
   シリアルコンソ-ル(β版)を開き、
	 yamada@********:~$ telnet localhost 25
	 Trying ::1...
	 Connected to localhost.
	 Escape character is '^]'.
	 220 mail.70vps.net ESMTP Postfix (Ubuntu)
	 EHLO 70vps.net
   ↑ EHLO に続いてホスト名を入力
	 250-mail.70vps.net
	 250-PIPELINING
	 250-SIZE 10240000
	 250-VRFY
	 250-ETRN
	 250-STARTTLS
	 250-ENHANCEDSTATUSCODES
	 250-8BITMIME
	 250-DSN
	 250 SMTPUTF8
	 MAIL FROM: yamada@70vps.net
   ↑ 送信者メ-ルアドレスを入力
	 250 2.1.0 Ok
	 RCPT TO: tanaka@70vps.net
   ↑ 宛先メ-ルアドレスを入力
	 250 2.1.5 Ok
	 DATA
	 354 End data with <CR><LF>.<CR><LF>
	 test message. ← 本文入力開始
   test mail
	 This is a book.
	 . ←本文入力終了「.」だけで Enter キ- 入力く
	 250 2.0.0 Ok: queued as C57D3A0FE3
	 QUIT
	 221 2.0.0 Bye
	 Connection closed by foreign host.
   「QUIT」 で終了します。
Postfix 接続テスト-着信確認
mail コマンドを使って着信メ-ルを確認します。
 さくら VPS メ-ル サ-バ作成準備-2
	 のなかの「メ-ルサ-バ接続テスト準備」で bsd-mailx パッケ-ジはインスト-ル済みですので
   mail コマンドは使えるはずです。
   宛先ユ-ザ- tanaka でログインし、mail コマンドを実行します。
   シリアルコンソ-ル(β版)を開き、
   tanaka でログインします。
   tanaka@********:~$ mail
   "/var/mail/tanaka": 1 message 1 new
   と表示されますので引き続き
   $ cat /var/mail/tanaka
   とするとメ-ル内容を表示する事ができます。
  From yamada@70vps.net  Sat Aug 22 15:34:05 2020
  Return-Path: <yamada@70vps.net>
  X-Original-To: tanaka@70vps.net
  Delivered-To: tanaka@70vps.net
  Received: from 70vps.net (localhost [IPv6:::1])
    by mail.70vps.net (Postfix) with ESMTP id 13B70A066D
    for <tanaka@70vps.net>; Sat, 22 Aug 2020 15:32:27 +0900 (JST)
  Message-Id: <20200822063304.13B70A066D@mail.70vps.net>
  Date: Sat, 22 Aug 2020 15:32:27 +0900 (JST)
  From: yamada@70vps.net
  
  test message.
  test mail
  This is a book.
ここまでで、何とか Postfix が動くようになりました。
   でも、セキュリティ面については何も対応できていません。
   メ-ラ等を利用して動作確認をするときは仕方ないとして、その他の時は、
  パケットフィルタ設定
   で、メ-ルポ-トは閉じておきましょう。
   悪質なハッカ-に不完全メ-ルサ-バを利用されて迷惑メ-ルを配送されてしまいます。
   引き続き、SMTP 認証ができるようにしてセキュリティ強化していきます。